独立して軽貨物運送を長く続けるためには、やりがいが必要になります。やりがいといっても、人によっても異なるため、誰にでも共通するやりがいは存在しないでしょう。ですが、概ね共通している部分があるのも事実です。そこで、どのような部分がやる気の源として共通しているかを3つほど紹介します。
もくじ
配達時間を短縮できたときの喜び
軽貨物運送は、独立した状態でおこなうため、基本的に時給の支払い等があるわけではありません。1日の荷物の量を概ね大元の会社が定めているため、とにかくスピーディに配送することが必要です。
もちろん大元の会社も、最初からスムーズな配達ができるとは思っていないので、無茶な荷物の量を任せることはまずないでしょう。ですが、荷物の配送する量が少なければ少ないほど、その分だけ収入が少なくなると考えておきましょう。
そうすると、今までバイトをしていたとき時給1000円だったのに、自分が独立しておこなった場合は時給が500円程度になる可能性もあります。この点だけ見ていくと、なんだかモチベーションも上がらずやりがいにもならない気もしますが、6ヶ月も経過すると人並みのスピードで配送することができます。
人間の脳みそは、慣れていることに対してはほぼ無意識にできるようになっているため、今まで考えながら行動していた人でも無意識のうちに行動することができます。つまり、考えず立ち止まらずに配送をすることができるようになるわけです。
そしてある程度スピードに乗ってくると、やりがいを感じるようになりやすいです。今まで時給が500円だったのにそれが600円に上がりやがて800円位までに上がると、さらに先が楽しみになってくるはずです。1年以上経過すると、非常に合理的な動きになり時給1000円位までには到達することが可能です。人によっては1200円位になることもあるでしょう。
当然全国的に見れば、ベテランの配達員は時給1500円から2000円以上を稼いでいると予想できます。ではそこに到達するためにはどうしたら良いかと言えば、時間の配分をよく考えることです。
近道を知ることも大事ですが、どのように動いたら人は早く動けるかをかなり切り詰めて研究する必要があります。このためには、さまざまな本を読んだり人に話を聞いたりと勉強する姿勢が大事で、勉強して実行した分だけ確実にスピードが上がっていくでしょう。
最初のうちはスピードを上げすぎてミスをする可能性もあるものの、何年もやっているとやがてそのスピードが当たり前になりミスも減少していきます。するといつの間にか、初期の頃の3倍から4倍ほど稼げるようになるわけです。このように、少しずつ成長していく自分と向き合うのは、1つの楽しみでもありやりがいになると言っても良いです。
配達を完了したときの満足感も捨てがたい
配達員の仕事をしていると、毎日がルーティーンワークになりどことなく平坦な道を歩いているようで退屈してしまいがちです。毎日が同じ生活になると、人間は刺激がなくなり面白みがなくなるのも事実です。ですが、仕事一つ一つをクローズアップしていくと、実は毎日同じ作業をしながら仕事を完結していることに気がつくはずです。
例えば、1つの配達をする場合には、大元の業者から荷物を預かり、それを配送し終えて仕事が完了します。実はこの仕事を1つ完了させること自体はそれほど簡単ではありません。なぜなら、配達しようと思っても、不在になっている可能性が高いからです。
2020年の冬からは、コロナウイルスの影響により、不在者がいる場合でも玄関に荷物を置いて良いとの決まりができているため、不在票等を入れる必要もなくなりました。ですが、配達をするときの基本は、不在票を入れて持ち帰ることです。不在票を入れなければいけないときの気分は、なんだか勝負に負けたときのような気分に近いものがあります。達成感がなく、中ぶらりんな気持ちになるでしょう。
一方で再配達の知らせが来れば、再配達の時間帯に荷物を届けて、そこでようやく配達が完了になります。この1つの荷物を配達し完了したときの気持ちの清々しさは、何事にも変えがたいものがあるでしょう。
特によく不在通知を入れなければいけない家庭に届ける荷物は、訪問したときにそこに住んでいる人がいたときの安心感ほど大きなものはありません。ある意味これがやりがいの1つになり得るでしょう。
毎日細かく仕事を分けていき、1つの荷物を配達し終えたらそこで満足感を得ることを考えれば、メリハリのある仕事をすることが可能です。
お客さんから感謝をされたときにもやる気を感じる
軽貨物運送を営む場合には、ものを相手にする仕事とのイメージが強いかもしれません。確かに、荷物を引き受けてから配達するまでは、あまり人に合わないからです。自動車で移動する場合も、誰かと一緒に移動するケースは少なく、独立しているならば1人で移動するのが基本になるでしょう。
しかし、実際に仕事を始めてみると、ものが相手の仕事ではないことに気がつきます。どちらかと言えば、人を相手にする仕事であることに気がつくはずです。荷物を配達するときには、必ずお客さんがいます。
最近のように、玄関前に荷物を置いておくパターンや、ある程度大きなマンションに設置されてある宅配ボックスに入れるパターンを除けば、対面して荷物を渡すことになります。このとき、お客さんの笑顔を見たときやる気になりやりがいを感じる人も多いはずです。お客さんは、荷物を届けて無愛想な人も確かにいますが、多くの人がしっかりとお礼を言ってくれます。それが原動力になり、辛い仕事でも続けることができるかもしれません。
眠たい日でも、夏場の暑い日や冬場の寒い日でも、毎日続けられるのはやはり人と人との関係があるからと言っても過言ではないでしょう。孤独感に陥りにくいのも、やはり玄関先で人が待っているからとも言えます。
配送の仕事をしていると、ときにお客さんからもらい物をすることがあります。例えば、夏の暑い日にドリンクをもらうことや、アイスをもらうことも十分考えられるわけです。ものをもらったからやりがいを感じるわけではありませんが、少なくともそこから感謝の気持ちが生まれ、また明日も頑張ろうと言う気持ちになりやすいです。
軽貨物運送でやりがいを感じる場面の1つは、配達スピードが速くなり時給で換算すると高い賃金を得られることです。最初のうちは右も左もわからず作業効率が悪いため、1つの荷物を配達するにもかなり時間がかかります。しかし慣れてくると、従来の半分以下の時間で配達することができるため、結果的に同じ時間だけ働いていても稼ぎがずいぶんと変わってくるでしょう。稼ぎが増えれば増えるほど、人はやる気を感じるようになります。
次に、荷物の配送が完了したときも、喜びを感じやる気が出る瞬間です。特に不在配達が多い家庭の荷物を完了させたときには、満足感が高く、自然とやり甲斐を感じるものです。最後に、お客さんに感謝された場合もまた明日頑張ろうと言う気持ちになりやすいといえます。