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公開日:2023/08/15  最終更新日:2023/06/16

軽貨物ドライバーとして独立するなら知っておきたい専属ルート定期便とは

運送

雇われて仕事をするのではなく、独立して軽貨物ドライバーとして開業を目指すなら、知っておかなければならない基本的な知識があります。安定した仕事を継続していくためにも、単発ではなく定期便の案件を獲得することは大切です。今回は専属ルート定期便について、基礎知識やメリット、デメリットも詳しく解説していきます。

専属ルート定期便とは?

運送業というと、宅配便のイメージがあるかもしれませんが、そのような単発で荷物を運ぶスポット便に対し、決められた日時や曜日など定期的に配送を行う定期便という配送方法もあります。軽貨物運送業でも、定期便を請け負うことがありますが、今回注目したいのは専属ルート便定期便です。

「専属」で契約を結ぶ

専属で契約を結ぶので、軽貨物ドライバーが企業や顧客のドライバーとして働く、企業や顧客に代わり配送を担当するということです。

専属として契約しその企業や個人の自社便として使ってもらうことになるので、契約先で決められているルールや業務フローをしっかりと理解しておく必要があり、契約先に迷惑がかからないよう対応もきちんと行わなければなりません。

決められたルートを毎日走行する

運送業での定期便とは、届ける場所や時間、荷物の種類もあらかじめ決められているものを配送する方法です。専属ルート定期便では、さらにルートも決められており、走るのは毎日同じ道ということになります。

専属ルート定期便の仕組み

専属ルート定期便の仕組みについて、くわしく説明していきましょう。

個人契約と法人契約がある

専属ルート定期便の契約は、荷物を送る荷主との個人契約と、運送会社から受託する法人契約があります。直請けである個人契約は、間に入る下請け会社がいないことから、手数料を抑えることができ、その分収入が多くなります。

また、きちんと仕事を行い、信頼を得ることができれば、案件をどんどん回してくれることも期待できます。法人契約では、在籍しているドライバーでは、仕事が回らなくなっている運送会社の依頼が多くなっています。多くの運送会社が人手不足に悩んでいるため、今後も法人契約の案件は増加する傾向にあるでしょう。

どのようなイメージの配送になる?

専属ルート定期便はどのようなイメージなのでしょうか。一例として、コンビニやスーパーへの食品や総菜の配送があります。走る時間帯は平日の日中であることが多く、決められた日時・曜日に指定された場所へ配達、あるいは集荷を行うこともあります。

ルートも決められているため、回る順番で混乱することもなく、軽貨物ドライバー初心者でも流れをつかみやすいでしょう。1日のスケジュールは、朝出社したら車両点検を行い、午前・午後にそれぞれ決められた店舗へのルート配送を行います。

回る店舗もルートも決められているので、トラブルがなければ、残業もせず決まった時間に配送を終了することができるでしょう。

報酬はどうなっているの?

専属ルート定期便の場合、1日の作業ごとに報酬が発生します。荷物の量が多くても少なくても報酬は一緒ということで、スポット便のように荷物1個あたりいくらになるということではありません。

軽貨物ドライバーにおける専属ルート定期便のメリット

軽貨物ドライバーが専属ルート定期便を選ぶことで、どのようなメリットがあるのか説明します。

安定した仕事を得られる

その都度依頼を受け報酬を得るスポット便の場合は、依頼がなければ収入を得ることができません。依頼を受けて仕事を行い、気に入ってもらえればつぎの依頼に結びつくことはありますが、期待どおりにはならず声がかからないこともあるでしょう。

仕事をもらうために営業活動を行う必要がありますが、それが苦手だから独立して軽貨物ドライバーになったのに、という人もいるのではないでしょうか。そのようなスポット便ではなく、定期便である専属ルート定期便なら、一度契約すれば一定の期間は仕事があり、安定した収入を得られます。

単発で仕事をもらうよりも、ある程度の期間一緒に仕事をすれば、信頼関係を築きやすくなるため、契約が終了してもつぎにつながることが期待できます。長期的な関係を築くことができれば、報酬がアップしたり別の案件を紹介してもらえることも可能です。

ほかの予定を入れやすくなる

専属ルート定期便なら、1日のスケジュールがほぼ決まっているので、ほかの予定を入れやすくなるというメリットもあります。独立して働くことは、頑張れば頑張った分だけ収入に結びつくため、余裕があるなら空いた時間に少しでも多くの仕事を入れたいのではないでしょうか。

メインは専属ルート定期便の配送で、すき間にスポット便を入れてどんどん稼ぐことも可能です。

ドライバー1年生でも安心して働ける

それまでドライバーとして雇われていた人が、独立して軽貨物ドライバーになることでやっていけるのかと不安を感じることもあるでしょう。もしドライバーとして働くのが初めての人なら、それ以上に不安も大きいはずです。

軽貨物ドライバーとして、初めての仕事で専属ルート定期便を選べば、ルートも回る店舗もあらかじめ決められているので安心して運転できるでしょう。もちろん、安定した収入も見込めるので、ドライバー1年生の軽貨物ドライバーにおすすめの配送方法になります。

プライベートの充実も期待できる

運送業というと、時間に余裕がなく、いつも忙しそうだというイメージがあるのではないでしょうか。個人で配達を請け負っているドライバーが、夜になっても配達が終わらないと、荷台にある大量のダンボールを見せるシーンは、テレビのニュースなどでもよく取り上げられています。

同じ運送業でも、専属ルート定期便で配送しているドライバーなら、1日のスケジュールに余裕があり、毎日同じ時間に帰宅することも可能です。ですから仕事以外の予定も入れやすく、プライベートの充実も期待できるでしょう。

専属ルート定期便の注意点

メリットがいろいろとある専属ルート定期便ですが、注意しなければならない点もあるので説明します。

契約するのは難しいかもしれない

専属ルート定期便を契約すること、獲得することは残念ですが容易であるとはいえません。

安定して収入を得られる配送方法ですから、契約したいドライバーも少なくないはずです。また、独立開業したばかりの軽貨物ドライバーなら社会的な信用が高いとはいえませんし、ドライバーとして経験がない初心者なら、なおのこと契約することは難しいでしょう。

荷物が多くても報酬は一緒

1日作業して決まった報酬をもらう専属ルート定期便は、スポット便のように荷物が増えるだけ収入が増えるということがありません。だから荷物が少ない日は「ラッキー」と喜べても、多い日なら負担が増えてがっかりということもあるでしょう。

1回あたりの単価は低い

定期便は契約した期間の仕事は保証されているので安定性が高いのですが、スポット便と比べると1回あたりの単価が低い傾向があります。より高収入を目指すなら、専属ルート定期便以外の仕事を受けることも検討する必要があるでしょう。

飽きっぽい人には向かないかもしれない

毎日同じルートで同じ店舗や会社を回る、あらかじめ決められたスケジュールで動かなければならないため、飽きっぽい人なら苦痛に感じるかもしれません。ほかの場所を回りたい、違うルートならもっと快適なのにと思ってしまうと、継続することが難しい人もいるでしょう。

いつも同じことを繰り返していれば安心という人もいますが、それが苦痛だという人なら専属ルート定期便は避けたほうがいいかもしれません。

まとめ

専属ルート定期便はメリットが多く、軽貨物ドライバーが初めてという人にもおすすめできる配送方法です。しかし、メリットだけではなく注意しなければならない点もあるので、自分にはあわないと思ったら別の配送方法を選んだ方がよいかもしれません。

また、軽貨物ドライバー1年生なら専属ルート定期便を獲得することは簡単ではありませんが、頑張って営業したり軽貨物専門の求人を探してみるのもおすすめです。

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