副業がしやすくなったこともあり、軽貨物ドライバーとして独立開業したいという人も増えています。何より軽貨物ドライバーのような仕事はちょっとした空き時間を使って始めやすいことも利点でしょう。とはいえ、一体どのような人が向いているのでしょうか。本記事では、軽貨物の仕事に向いている人について紹介します。
軽貨物ドライバーに向いている人
軽貨物ドライバーの仕事は独立開業しやすいですが、誰でもできるわけではありません。まず、向いている人の特徴の一つが「自分でせっせと働けること」です。軽貨物ドライバーの仕事に限らず、運送業の仕事は基本的に孤独なものですから、1日中ほとんど口を利かないなんてことも珍しいことではありません。
だからこそ、少し話をしなくても問題ないと行った人の方が向いています。逆に、1人を好むような人のほうが長続きしやすいでしょう。1人で働くのが嫌だという人は、軽貨物ドライバーの仕事よりも2人1組で行う大型運送の仕事などのほうがよいかもしれません。いずれにしても軽貨物ドライバーをする以上、孤独な作業に耐えられることが大前提です。
とはいえ、もちろん配送時には人との接触はあります。届けた際に感謝されてやりがいを感じることもあるでしょう。何より人間というのは何にでもなれるもので、孤独が嫌な場合でも次第に軽貨物の仕事をしていけばそこまで気にならなくなることもあります。そのため、そんなに大きな心配もいりません。
実は退屈になることも多い仕事
運送中はドライブ以外に基本的にすることがありません。そのため、退屈になってしまうことも多いのが難点です。これは他の運送業の仕事にも共通していえることですが、長く続けていくためにもなるべく退屈しないで配達するコツを身に付けないといけません。
たとえば、退屈しないようにするためにもラジオを流す、といったようにいろいろと工夫してみてください。いろいろと車内で1人でも楽しめることは多いもの。ポッドキャストなどを聞いてみたりするのもよいです。とはいえ、テレビなどを見るのはオススメできません。どうしても気が散ってしまいますし、事故でも起こす可能性が高くなってしまいます。
独立開業する際は、事故リスクも減らすべきです。ちなみに、軽貨物ドライバーの仕事は仕事があまりないときは、かなり時間が余ってしまいます。シーズンによっては仕事がなくて休日が増えることもありますから、そのようなときに楽しめる趣味なども見つけておくと、より楽しく軽貨物の仕事をしていけるようになってくることでしょう。どのような状況でも、まずは楽しむことが大切です。
ドライブテクニックが優れている人
運送業ということもあり、基本的に作業のほとんどはドライブです。そのため、やはり卓越した運転技術に優れている人は向いています。卓越した運転技術に長けていれば事故リスクも減らせますし、より早く目的地に到達できるのでさらに多くの作業をこなせるようになってきます。
他にも、他の人に引けを取らないほどドライブテクニックが優れていれば、大都市での配送でも心配しなくて大丈夫でしょう。大都市で配送するときは、入り組んだ路地などが大敵となりますから、しっかりと卓越した運転技術は身につけておきたいところです。
実際に、高速道路をただひたすら走るトラックドライバーよりも、軽貨物運送の仕事のほうが卓越した運転技術はより必要となってきます。どれだけ省エネで運送できるかという点も見逃せません。省エネに気をつけないと、ガソリン代だけで日に数千円もいくこともありますが、省エネ運転技術を身につければ余計な費用を抑えられます。
コミュニケーション能力がある人
人と知り合いたくないから、軽貨物を選ぶ人もいるかもしれません。しかし、軽貨物ドライバーの仕事はコミュニケーション能力も求められます。しっかりとコミュニケーションを取らないと、クレームなどがお客さんからくることもあるので、最低限のコミュニケーションはできたほうがよいでしょう。
また配送が遅れたときや配送品が壊れていたときなどは、謝罪しないといけません。軽貨物ドライバーは意外と人と関わる機会があるため、その点は念頭に置いておきましょう。他に、自分で営業をして仕事を得るといった場合は、営業スキルも必要です。
独立開業するならばぜひとも自分でより販路を広げていきたいところです。営業スキルがあれば、他のドライバーよりも遥かに稼げるようになります。このように多様な能力が求められるのが軽貨物ドライバーです。これを面倒だと感じるか、成長する機会だと感じるかは人それぞれでしょう。コミュニケーション能力がなくても鍛えれば必ず身につくものなので、そこまで始める前から心配することもありません。
土地勘が優れている人にもオススメ
ドライバーの仕事をしているとまったく知らないところにも行くことがあります。このようなときに迷わずにドライブできる人が、こうした仕事に向いています。「自分はまったく迷子になったことがない」といった方向感覚に優れている人ならば、運送業の仕事を検討してみるとよいでしょう。
他にも、地元で働く際には土地勘が優れていることも大事です。土地勘があるだけで、迅速に配送できるようになってきます。土地勘があるだけで、そうでない人の数倍以上の働きができることもあるはずです。自分は土地勘などがまったくない、迷子にもよくなる、といった場合は、テクノロジーを活用してみてください。
たとえば、高精度なカーナビを使えば、入り組んだ路地でも迷いません。そして、方向感覚も鍛えれば身につくものです。そのため、仕事をしていくにつれて土地勘なども鍛えられてきますから、この点もそこまで大きな心配はいらないといってよいでしょう。やはり運送業でも大事なのは、やる気であることはいうまでもありません。
自分を律して働ける人が向いている
ドライバーの仕事は、基本的に自分で自分を律するしかありません。配送量なども自分で決められますから、手抜きしようと思えばいくらでもできます。運送業では己を叱る人もいません。だからこそ、自分を律してストイックに仕事ができる人が求められています。「今日は昨日よりも多く配達する」といったように向上心がある人だと、より運送ドライバーとしても成功しやすいことでしょう。
逆に「これだけ運べばいいや」と限界を自分で定めてしまうと、あまり伸びしろもありません。休日なども勝手に決めることとなりますが、こうしたことを決める際にも甘えは禁物です。己に甘くしていると年収もあまり上がらないのが運送業です。
運送業で年収300万円の人もいれば年収1000万円を稼いでいる人もいますが、どれだけ己にストイックになれるかどうかに関わってきます。やはり運送業でもっと稼ぎたい、向上したいならば己を律して休まずに働くというストイックさも、この仕事では思いの外必要となってくるといってもよいでしょう。
ドライバーの仕事は大変なものですが、適正がある人であればそこまで苦労することなく続けていけるはずです。とくに孤独に強い人や自分を律していける人であれば、より稼いでいけることでしょう。また、独立開業をして仕事をする前にまずはアルバイトの運送の仕事でもしてみて、自分に適正があるのかどうか確かめてみることも大事です。その際に、いろいろなスキルや能力を身につけることができるはずです。