軽貨物輸送をおこなう場合は軽自動車を用意すれば簡単にできるというわけではなく、まずはナンバープレートを黄色から黒色に変更する必要があります。では、この黒ナンバーですが、発行してもらうためには何か特別なことをする必要があるのでしょうか。
まずは車を用意するところから始める
貨物軽自動車運送事業をおこなうためには、まずは黒ナンバーの車両を用意する必要があるということをよく理解しておきましょう。ただ、一般的な軽自動車を購入した場合、ナンバープレートは黄色であり、黒色ではありません。もし黒ナンバーにしたいのであれば手続きをしてそのナンバープレートを発行してもらう必要があるので注意が必要です。
すでに軽自動車がある場合はその車を利用することができますが、もしまだ車を用意していない場合は軽自動車を購入するところから始めなければなりません。軽自動車自体は何を用意したとしても問題はないのですが、手続きをできるだけ簡単にというのであれば、できるだけ4ナンバーの車を用意するようにします。
軽自動車には4ナンバーのものと5ナンバーのものがありますが、5ナンバーのものの場合はそのまま手続きを進めることができないので注意しましょう。この場合は、荷台の座席を取り払って、改造申請をおこなう必要があるので、改造申請が不要な4ナンバーの車と比べるとどうしても手間がかかってしまいます。
また、購入した車はもちろん路上駐車をしておくことはできないので、営業所から2km以内のところに必ず駐車場を用意しておきましょう。ただ個人で貨物自動車輸送事業をおこなう場合は、営業所・事務所を用意することは少ないのではないでしょうか。したがって、個人でおこなう場合は営業所や事務所ではなく自宅からです2km圏内に駐車場を用意すれば何も問題はありません。
自分で手続きをするときに必要な書類
黒ナンバーの発行のためには、まずは運輸支局に行きその次に軽自動車検査協会に行き、所定の手続きを終える必要があります。運輸支局は自分の車のナンバープレートに書かれている地域を管轄しているところに行くようにしましょう。また手続き自体は2箇所でおこなう必要がありますが、午後4時までしか対応してもらうことができないので、その時間をすぎないようにします。
手続きは必要書類を用意しておけば簡単にできるので、自分で全ての手続きを完了させることは十分可能となっています。ただ、書類に不備があると時間がかかってしまうので、事前に全ての書類を用意し、記入を完了させた状態にして運輸支局に向かうようにするほうが良いでしょう。
書類は全てインターネット上にあるので、自宅でプリントアウトし、全てを記入しておくようにすると、スムーズな手続きが可能となります。提出する書類は貨物軽自動車輸送事業経営届出書、運賃料金表、事業用自動車等連絡書、車検証のコピーを用意する必要があります。
この中でも特に細かく書かなければならないのですが運賃料金表で、提出用と控えの2部を用意しておく必要があるので注意しましょう。内容自体は決して難しくなく、運輸支局でも記入することができないわけではないのですが、記入にはどうしても時間がかかってしまいます。
また運賃料金表と車検証のコピー以外に関しては、記入する内容がよくわからなくなってしまうということも決して少なくありません。この場合、記入内容は車検証を見るとなにを書けば良いかがわかるので、手元に車検証を置いて記入すると良いでしょう。これらの書類を全て用意することができれば後は受付時間に運輸支局に行き所定の手続きをおこなうというのがまず第一段階の流れと言えます。
ここで書類に不備がなく手続きを完了させることができると事業用自動車等連絡書に捺印発行してもらうことができるので、それを持って軽自動車検査協会に行きます。ここでは必要となる書類が管轄によって違っている場合もあるので、事前に何を用意しておくべきかちゃんとチェックしておくようにします。
また、手続きにはハンコが必要となるので、必ず忘れずに持っていくようにすると、ハンコがないからと言って手続きが中断してしまうこともありません。軽自動車検査協会での手続きが完了すると、黒ナンバーを発行してもらうことができるので、忘れずにナンバーを変えたい車、もしくはその車についていた黄色ナンバーも持参するようにしましょう。
自分では面倒だからというときの方法
黒ナンバーの発行自体は何か特別なことをする必要があるわけではなく書類のために役所などに行く必要もありません。車検証のコピーはコンビニなどでもでき、後必要な書類は全てインターネットでダウンロードしてすることができるようになっているからです。
手続き自体はスムーズに進めば短時間で終了しますが、運輸支局などに行く往復時間を入れたとしても、大体半日もあれば終わります。しかし人によっては転職などで貨物自動車運送事業をおこなうという人もおり、その場合、まだこの時点では職場で働いている可能性もあります。この場合自分の仕事が空いている時間に手続きにいくのはなかなか大変だということもあるので、むりに自分で手続きをせずに、他の人に依頼しましょう。
例えば申請代行をおこなっている業者もあるので、そちらに依頼すれば自分でなにかの手続きをする必要はありません。また軽自動車をディーラーなどで購入する場合は事業用自動車等連絡書を担当者に渡せば、手数料などが発生することもありますが、手続きの代行をおこなってもらえます。また同様に行政書士に依頼しても同様の手続きをおこなってもらうことができるようになっているので、自分で絶対に手続きをしなければならないわけではありません。
ただ誰かに依頼する場合は、その人に料金を払わなければならない場合もあり、無料でおこなってくれることは少ないと理解しておくようにしましょう。したがって、自分でおこなえば余計な費用は発生しませんが、自分以外の人に依頼したときは、その分の費用が発生すると覚えておくと良いでしょう。
また、手続きは自分でするとしても、その方法がよくわからないとか、不安だというときは、業者に相談するとサポートしてもらうことも可能です。この場合は代行サービスを利用するときよりも安い費用で利用することができるので、費用の節約にもつながるでしょう。
このように黒ナンバーの取得に関しては自分でおこなう方法と第三者に依頼する方法があるので、自分にとって便利なほうを選ぶことをおすすめします。
黒ナンバーを取得するためには書類を用意してから、運輸支局と軽自動車検査協会の2カ所で必要な手続きをすることになります。書類は全てインターネットでダウンロードすることができ、車検証はコピーを用意すれば問題ありません。
書類に不備があると手続きに時間がかかってしまうので、なるべく早く終えるためにもあらかじめ全て記入しておくようにします。また軽自動車がない場合は車を用意し、さらに駐車場も確保してから手続きを進めるようにしますが、手続きは自分で絶対におこなわなければならないわけではありません。
実際には自分でおこなう以外にも代行業者などに依頼する方法もあり、この方法であれば自分で手続きをする必要は全くありません。ただ費用が発生することも十分ありうるので、費用を節約したい場合は運輸支局と軽自動車検査協会での手続きは自分でおこなうようにしましょう。