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公開日:2019/06/01  最終更新日:2019/06/06

軽貨物の定期便とは?その特徴やメリットを紹介!

軽貨物での運送事業開業はオフィスワーカーの方に対しておすすめできる事業のひとつです。自宅とワゴンタイプの自家用車があれば、それぞれ営業所、営業車として利用することで、巨額のコストをかけることなく開業することができるからです。しかし重要なのは開業自体ではなく、事業によって安定した利益を長期的に獲得するということです。

そうした目的を念頭においた場合、ビジネスプランの確率がとても重要となります。軽貨物におけるビジネスプランの中でとくにおすすめなのが、「定期便(定期配送)」へ携わることです。この項目では、定期便のメリット等さまざまなことについて解説を行っていきましょう。

 

軽貨物事業のキーとなる定期便の特徴

定期便とはいったいどのような特徴を持っているのかというと、簡単に言えば、一週間あるいは一か月以上の間隔で決まった目的地へ定期的に物資の配送を行うということです。

この定期便を身近に感じられないかもしれませんが、我々がネットショップで物を買った際の状況を考えると分かりやすいでしょう。通常ネットショップで物を買えば、郵便局や民間流通サービスを経由して購入物が自宅へ運ばれてきた段階で取引は終了となります。

しかし、たとえばサプリメントや雑誌などの定期購入サービスを利用している場合はこれだけで終わりません。一週間あるいは一か月、あるいは季節ごとに再び同じように商品が送られてきます。このプロセスの繰り返しは、ユーザーが定期サービスを解除するか、サービスを提供している企業がそれを終わらせない限り継続されます。

こうした定期便はさまざまな形式で、企業間あるいは企業対ユーザー間で頻繁に行われています。

 

定期便のさまざまな種類について

定期便と一口に言っても、その形態はかなり多岐に渡ります。このことが何を意味しているのかというと、形態が多い分、軽貨物事業の独立事業者が参入できるチャンスはかなり多いということです。

オフィス間での輸送

企業と企業、オフィスとオフィスにおいても物資のやりとりは頻繁に行われます。書類や事務用の備品だけでなく、流通センターを経由するまでもない商品の輸送など、ものを運ぶ機会は多数あります。こうした物のやりとりを行う場合、その会社の社員が自分たちで運ぶ場合も少なくありませんが、数が多かったりものが大きい場合はそう簡単にはいきません。ましてやこれを定期的に行うとなった場合、そのたびに社員に負担がかかってしまいます。

そこで活躍するのが軽貨物事業者です。輸送のプロフェッショナルであり、小回りの利いた軽貨物事業者であれば、オフィス間での定期輸送もそれほどコストと時間をかけることなく行うことができます。

工場間での輸送

工場を複数所有しているほど規模の大きい企業であれば、工場間での輸送も頻繁に行われるはずです。在庫を運ぶだけではなく、たとえば工場Aで組み立てた部品を工場Bに運び、そこで機械を組み立てるなどの流れは、中堅以上の機械系メーカーであればしばしば行われていることです。

工場のスタッフが忙しい合間を縫って輸送を行うよりも、軽貨物業者によって専門的にこれらの業務が委託された方が、メーカーにとっても効率的と言えるでしょう。

企業―ユーザー間での配送

定期便が行われる頻度としてもっとも高いのが、特定企業の店舗や倉庫から定期便契約を行っているユーザーへ輸送が行われるということです。先の項目でサプリメントや雑誌の定期サービスを例に挙げて解説しましたが、こうした形式はネットショップでの商品売買が活性化した現在、頻繁に行われるようになっています。大手のネットショップにおいても、スムーズに定期契約へと移行できるようなシステムが設けられているほどです。

基本的に、定期サービスを提供する企業の規模が大きければ大きいほど、それを利用するユーザーの数も多いはずです。一部の企業は独自の流通サービスを有している場合もありますが、ほとんどの場合商品の輸送は外部、それも複数の業者の力を借りています。すなわち、軽貨物業者がその輸送力によってそうした「企業―複数のユーザー」間でのサービスの取引において重要な役割を担っているのです。

 

軽貨物事業者が定期便サービスを契約するメリット

軽貨物事業者がこれまでに説明してきた定期便サービスに携わることによって、さまざまなメリットが生まれます。定期便サービスを行うのと行わないのでは、大きく異なってくる点もあるでしょう。この項目では、定期サービスにおける軽貨物事業者のメリットについて解説を行っていきます。

安定した利益が得られる

定期便に携わるにあたってもっとも分かりやすいメリットが、安定した利益を得られるということです。毎週、あるいは毎月ごとに決まった案件を受注することができるので、決まった収益の確保を行うことができるようになるのです。事業の維持において、これほど心強いことはないでしょう。

事業計画が立てやすい

また、安定した利益を獲得できるということは、毎月の収益が把握しやすくなるということです。「今月はこのぐらい」といったように、獲得することが決まっている利益が分かるというのは、事業においてかなりの強みとなります。

おおよその利益が把握できる状態というのは、すなわち事業計画もそれを前提として行えるということ。安定した利益を元に行動できるため、事業の拡大も行いやすくなります。

長期的な運営により信頼を得られる

それらに加え、定期的な契約を長期的に行っていれば、依頼主すなわち企業からの信頼も比例して増すこととなります。もし、新たな輸送案件をどこかに頼みたいとなった場合、これまでに付き合いのない業者よりも、定期的にやりとりをしていた業者の方が、企業にとっては信頼ができるというのは明らかでしょう。

そういった意味でも、定期便に複数携わるということは、企業の今後の成長にもよい効果が期待できるのです。

市場の動向を把握しやすくなる

さらに、定期便によって定期的な顧客を獲得することができるということは、すなわちそれらを元に信頼性の高いデータを作成できるということです。契約している企業の傾向を統計にまとめ流通市場の動向を分析することによって、今後の事業につなげるための確実な施策を立てやすくなります。

定期便に携わっていない不安定な状況では、獲得したデータにも信頼性がなく、正確な分析が行いづらくなるのです。それを考えれば、定期便によるまとまったデータの取得が、かなり大きなアドバンテージとなり得ることがわかるでしょう。

 

サポート業者との連携で固定客の獲得を

とは言え、オフィスワーカーから何のコネクションも持たない状態で独立開業した場合、最初から定期便契約を勝ち取ることは難しいでしょう。立ち上げられたばかりの信頼性のない輸送業者に、企業側もおいそれと定期便を任せられないからです。

しかし、有効な方法があります。軽貨物での独立開業をサポートしている業者と契約を結んだ上で開業すれば、その業者がすでに有しているコネクションを提供してもらうことによって、開業間もない状態でも定期便に携わることができます。

軽貨物事業で安定した利益を獲得したいならば、積極的に検討したい方法のひとつと言えるでしょう。

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