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公開日:2024/06/15   最終更新日:2024/06/19

軽貨物運送業を開業するのは難しいって本当?かかる費用や手続きは?

軽貨物運送業は、個人で開業し、独立することが可能です。運送業は人手不足なうえ、今後さらなる需要が見込まれることから、将来性の高い業界といえるでしょう。しかし、開業に必要な手続きや、かかる費用がハードルに思える人もいると思います。そこで本記事では、軽貨物運送業を開業するのは本当に難しいのか、解説をしていきます。

軽貨物運送業の開業は難しいのか?

軽貨物運送業の開業は、比較的手続きが簡単で、普通自動車免許があれば始められるため、個人でも比較的容易に始められるビジネスです。軽貨物運送業は、軽貨物車両を使用して荷主の小型の荷物を運送する事業であり、その需要は今後ますます高まると予想されています。

この業界の魅力の一つは、開業の手続きが許可制ではなく届出制であることです。必要な書類を準備し提出すれば、比較的迅速に開業できます。また、普通自動車免許と軽貨物車両、駐車場さえあれば始められるため、開業資金もそれほど高くはありません。

さらに、軽貨物運送業は将来性が高いとされています。ECサイトを通じた買い物が増加する中、小型の荷物を効率的に運ぶ需要は拡大しています。そのため、今後も運送依頼は増加し続けると見込まれています。

軽貨物運送業の個人事業主の年収目安は約300〜400万円程度とされていますが、これはあくまで目安であり、個々の事業者や地域によって異なります。年収を上げるためには、荷物の量や受注数を増やすことが重要です。そのためには、効率的なルートの選択やスキルの向上が必要です。

軽貨物運送業の開業にかかる費用

軽貨物運送業を開業する際には、いくつかの費用がかかります。順番に内容を見ていきましょう。

軽貨物車両費

まず、軽貨物車両費があります。中古車を購入する場合、約50万円程度で比較的良好な状態の車両を見つけることができます。ただし、すでに軽貨物車両を所有している場合はこの費用は不要です。

車検費用

次に、車検費用があります。車検には法定費用と車検基本料金が含まれます。法定費用には自動車重量税や自賠責保険料、印紙代などが含まれ、車検基本料金は車検を依頼する店舗によって異なりますが、一般的には1万5,000円から3万円程度です。

駐車場費

また、駐車場費も考慮する必要があります。営業所や休憩所から2キロメートル以内に駐車場を確保する必要がありますが、都心部ほど高額になる傾向があります。都心から離れた地域で開業することも考える必要があるでしょう

保険料

保険料も見逃せません。自賠責保険の他に、任意保険や貨物保険にも加入することが一般的で、月額1万円以上の費用がかかることが多いです。各種保険は加入しておかないといざというときのリスクが跳ね上がるため、きちんと加入しましょう。

自動車税

さらに、車両の購入や所有には税金もかかります。軽自動車税や自動車重量税が該当し、環境性能によっては免税や軽減措置が受けられることもあります

雑費

その他にも、ガソリン代や備品代、車の維持費用など、様々な雑費がかかります。事業が軌道に乗るまでには時間がかかることも考慮し、開業にかかる費用を事前にきちんと把握しておくことが重要です。

軽貨物運送業の開業方法と手続きの流れ

最後に、軽貨物運送業を開業する際のステップを詳しく解説します。ステップは以下の通りです。

車庫の確保

まず、軽貨物運送業を始めるには、車庫(駐車場)の確保が不可欠です。営業所や休憩所から2キロメートル以内の場所にある車庫を用意する必要があります。車庫の確保に当たっては、都市計画法や建設基準法などの関連法令を遵守し、適切な場所に設置することが必要です。

運送車両の購入

次に、運送に使用する車両を購入します。中古車でも構いませんが、車検証の用途が貨物になっているかどうかを確認しましょう。また、リースやレンタルも選択肢の一つです。特に初期コストを抑えたい場合や、事業の継続性に不安がある場合は、リースやレンタルが有益です。

保険加入

その後、保険に加入します。自賠責保険だけではリスクが高いため、任意保険や貨物保険にも加入することが重要です。特に、事業用車両の場合は任意保険料が高くなりますが、事故や破損に備えてしっかりと保険に加入しましょう。

事業者登録手続き

次に、軽貨物運送事業者として登録手続きを行います。管轄する運輸支局で登録を行い、黒ナンバーを取得します。黒ナンバーは、車両に取り付けるためのナンバープレートであり、軽貨物運送業を行う上で必要な要件の一つです

登録には貨物軽自動車運送事業経営届出書などの書類が必要です。また、営業所や休憩所、車庫(駐車場)の確保や運行管理体制の整備も求められます。

開業届の提出

最後に、税務署への開業届の提出を行います。個人事業主として開業する場合は、「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出し、青色申告を希望する場合は「青色申告承認申請書」も提出します。これらの手続きを行うことで、正式に軽貨物運送業を開業することができます。

まとめ

軽貨物運送業の開業は、個人でも比較的容易に始められるビジネスです。手続きが簡単で、普通自動車免許があれば始められるため、多くの人にとってハードルは低いでしょう。さらに、将来性が高く、需要も増加していることから、安定した収益を期待できます。必要な費用も抑えられるため、資金面での負担も軽減されます。開業に必要な手続きや費用を把握し、着実にステップを進めれば、成功への道も開けています。

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