軽貨物運送の仕事の種類には「チャーター便」と「緊急便」があります。それぞれ特徴が異なります。もしこれから軽貨物ドライバーとして独立するなら、どちらもできるようになった方が大きく稼ぐことができます。では、それぞれどんな仕事なのでしょうか。今回は、軽貨物のチャーター便・緊急便について詳しく紹介します。
もくじ
チャーター・緊急便とは?
軽貨物のチャーター便・緊急便とはそれぞれどんなものでしょうか。こちらで詳しく紹介します。
チャーター便とは?
軽貨物のチャーター便とは、貸し切り便のことです。具体的には、軽貨物車両を1台まるごと貸し切って荷物を輸送することです。チャーター便は別名「専属輸送」ともいいます。チャーター便の特徴は、チャーター中は依頼した荷主の指示通りに動かなければならないことです。
緊急便とは?
軽貨物の緊急便とは、緊急で荷物を輸送する便のことです。緊急便は、レギュラーではなく、イレギュラーな場面のときに発生します。具体的には、依頼先の出荷漏れ・発送ミス・通常便では間に合わない時・運送業界の繁忙期・ドライバー不足・ドライバーの欠員が出た時・軽貨物でないと届けられないときなどです。
緊急便の特徴は、軽貨物車両に緊急便を依頼しているときは、荷主の指定した場所・時間に必ず荷物をピンポイントで届ける必要があることです。チャーター便よりも緊急便の方が、場所・時間の指定には厳しい仕事になります。
軽貨物ドライバーにとってチャーター・緊急便は稼げる?
軽貨物ドライバーにとってチャーター便・緊急便は稼げるのでしょうか。こちらで詳しく紹介します。
チャーター便は稼げるのか?
チャーター便の報酬の特徴は、一般的に距離によって報酬が決まることです。輸送距離が長くなればなるほど報酬が高くなる仕組みです。チャーター便の業者によって若干異なりますが、基本的に次のような仕組みで報酬があがります。10kmまでは一律6,000円です。
11kmを超えると、1km超えるごとに276円が加算される仕組みです。合計20kmになると、10kmまでの6,000円プラス2,760円で、合計8,760円になります。ただし51kmを超えると1km超えるごとに276円から216円に価格が下がって加算されていきます。
また101km、151kmごとに追加料金がだんだん下がっていきます。まとめると、チャーター便の報酬は、50kmまでは追加料金が高くなりますが、51kmを超えると追加料金が下がっていく仕組みです。
緊急便は稼げるのか?
緊急便の報酬の特徴は、一般的に距離によって報酬が決まることです。ただしチャーター便と同じではありません。チャーター便との違いは、単発であることと、緊急性が高いことと、厳しい時間指定があることから、同じ距離でもチャーター便よりも、報酬が高めに設定されます。
緊急便は、案件によっては、1日で数万円稼ぐこともできます。まとめると、基本的には緊急便は同じ距離であっても制約が厳しいことから、チャーター便よりも報酬が高くもらうことができるということです。
軽貨物ドライバーがチャーター・緊急便を行うメリット・デメリット
軽貨物ドライバーがチャーター便、緊急便を行うと、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。こちらで詳しく紹介します。
チャーター便のメリット:イレギュラーな配送がない
チャーター便のメリットは、イレギュラーな配送がないことです。チャーター便は、一般的に1社に単独で時間を拘束される仕事です。そのため他社の案件や飛び込みの案件が一切入りません。イレギュラーな配送がないので、1社の仕事にのみ集中して行うことができます。
1つの仕事に集中したい人は、チャーター便の仕事はおすすめです。
チャーター便のデメリット:荷物の量が多いと燃料代がかかる
チャーター便のデメリットは荷物の量が多いと燃料代がかかることです。一般的にチャーター便は、1社に単独で時間を拘束されています。よって荷物の量は、依頼した企業次第です。1個のときもあれば、軽貨物車両に満載のときもあります。
当然1個のときであれば、移動にかかった燃料代で済みます。逆に軽貨物車両に満載のときには、移動にかかった燃料代に、さらに積載荷重がかかるので燃料代はあがります。そのため、毎回軽貨物車両に満載での契約であれば、いくら仕事をしても収支は赤字になるかもしれません。
緊急便のメリット:単価が高い
緊急便のメリットは、単価が高いことです。緊急便は、同じ距離でも確実にチャーター便よりも単価が高く設定されます。場合によっては、1回で数万円稼ぐことも可能です。将来、軽貨物ドライバーで独立を検討中の方がいれば、できるだけ緊急便の案件を獲得することをおすすめします。
緊急便のデメリット:不規則な時間に依頼がある
緊急便のデメリットは、不規則な時間に依頼があることです。緊急便は場合によっては、深夜や早朝などに、届けなければならないときがあります。そうなると疲労や眠気に襲われ、交通事故のおそれがあります。
軽貨物ドライバーで独立したときに、緊急便で深夜や早朝の案件があった場合には、体調に十分注意して荷物を届けるようにしましょう。
軽貨物ドライバーの独立成功への道!チャーター・緊急便案件の見つけ方
軽貨物ドライバーで独立をするときに、チャーター便・緊急便の案件はどうやって見つければよいのでしょうか。こちらで詳しく紹介します。
軽貨物ドライバー募集サイトに応募する
1つ目は、軽貨物ドライバー募集サイトに応募することです。現在、ネット上には、たくさんの軽貨物ドライバー用の仕事紹介サイトがあります。軽貨物ドライバー用の仕事紹介サイトに応募して登録することで、チャーター便・緊急便の案件を見つけることができます。
配送マッチングサービスを利用する
2つ目は、配送マッチングサービスを利用することです。配送マッチングサービスとは、荷物を送りたい荷主と、荷物を運びたいドライバーをマッチングしてくれるサービスのことです。配送マッチングサービスのなかには、いろんな仕事があります。
ちなみにチャーター便・緊急便の案件は報酬がいいので、アップされた途端、応募が殺到します。配送マッチングサービスを利用することで、チャーター便・緊急便の案件を見つけられます。
運送系のフランチャイズ会社とフランチャイズ契約をする
3つ目は、運送系のフランチャイズ会社とフランチャイズ契約をすることです。現在、運送系のフランチャイズ会社がいくつもあります。運送系のフランチャイズ会社は、軽貨物ドライバーにフランチャイズ契約を結んでもらい、自社の仕事を受けてもらいたいと思っています。
運送系のフランチャイズ会社は、ノウハウと顧客を持っていることから、チャーター便・緊急便の案件を回してもらうことが可能です。
普段から荷主に営業をかけておく
4つ目は、普段から荷主に営業をかけておくことです。多くの会社は、自社の荷物を顧客に届けてもらいたいと思っています。ただし現状は、名前の知られている大手の運送会社に依頼しているところが大半です。
もし将来軽貨物ドライバーとして独立を考えているのであれば、普段から荷主に営業をかけておくことをおすすめします。荷主から請けた通常便で実績を積むことで、チャーター便・緊急便の案件を回してもらうことが可能です。
まとめ
今回は、軽貨物のチャーター便・緊急便について紹介しました。今回のポイントをまとめると、軽貨物のチャーター便とは、貸し切り便のこと、軽貨物の緊急便とは、緊急で荷物を輸送する便のことです。
共通点はどちらも輸送距離で報酬が決まること、異なる点は緊急便の方が制約が厳しく報酬が高いことです。将来、軽貨物ドライバーで独立を検討中の方がいれば、できるだけチャーター便・緊急便の案件を獲得できるようになることをおすすめします。
本記事が軽貨物のチャーター便・緊急便について詳しく知りたい方に届けば幸いです。