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公開日:2019/07/15  最終更新日:2019/06/19

軽貨物運送業が稼げないと言われるその理由とは?

軽貨物運送での独立開業は車の運転さえできれば特別な知識や技術がなくても事業をはじめることができるため、オフィスワーカーからの独立プランのひとつとしてしばしば話題に上がります。

しかし最近「軽貨物事業は稼げないのではないか」と主張するインターネット記事や動画が注目されているようです。

 

軽貨物が稼げないとされる根拠は?

軽貨物が稼げないとい主張は、いったいどのような根拠の元に行われているのでしょうか。ネットユーザーの反応を見るに、それなりの具体性はあるようなので、この項目にてその詳細な内容をおさらいしてみましょう。

案件数が少ない

稼げない、すなわち利益を上げられない原因としてしばしば挙げられているのが、「軽貨物での配送案件を受注することができない」といったものです。「稼げる」と聞いて軽貨物事業を立ち上げてはみたものの、自分のところに仕事がまったく入ってこないためお金を稼ぐことができない、だから軽貨物はダメだとおっしゃられている方がいるようです。

こういった意見述べているは新しく事業を開業した他、タクシー運転手など他の事業から参入したという方の中にちらほらいるようです。

長時間拘束される

また、「かなり長い時間車を運転して配送を行ったのに、与えられる報酬がそれに見合ってない」、あるいは「それなりに利益を受けとることはできるが、ひとつの仕事の拘束時間が長くてトータルでの儲けが少なくなる」という意見も見られました。

すなわち先ほど挙げた意見とは異なり、それなりに仕事はあるけれども拘束時間の長さに不満を感じているということでしょう。こうした意見を受け、長期的に軽貨物業を行うことに不安を感じているという方もいるようです。

維持費で利益がごっそり持っていかれる

こちらもそれなりに仕事を受注することができてはいるものの、事業運営に関する出費が多額であり利益を上回っているため、トータルで見ると赤字となり、稼げていやいという方の意見です。

この場合の維持費というのは、主に配送用に使用するトラックのローンなどです。ネット上では、事業のために購入したトラックの支払いに毎月7~8万程度を支払っているという方もおられました。

委託契約先からあり得ない額の加盟金をとられた

これは少々特別なケースで、主に運送企業と業務委託契約を行って事業を運営されている方の意見です。そうした方々によれば、企業と業務委託契約を結んで軽貨物事業をはじめようとしたはいいものの、企業から突如とてつもない金額の加盟金を請求され、開業前に大きな負債を抱え込むことになったとのことです。

出費が多くとも業務委託契約を結んだ企業がそれに見合った仕事を回してくれるのであればよいのですが、こうした不満が出るということは、そうしたフォローもないということなのでしょう。

 

「軽貨物は稼げない」論への反論

こうしたネット上の意見を聞いて不安を覚え、「軽貨物事業はやはりやめておいた方がよいのではないか」と考えている方が少なからずおられるようです。

しかし、個人的な意見を言わせていただければ、軽貨物に関するネガティブな意見は少数であり、ネガティブな内容のために悪目立ちしているだけにすぎません。この項目では先ほど述べた「なぜ軽貨物事業は稼げないのか」という論を改めて検証し、それに対する逆の可能性を提示していきます。

何もせずに案件が獲得できるわけではない

まず、「仕事が少ない」という点に関してですが、実際多くの方が軽貨物事業で安定した収入を獲得している点、運送企業が業務委託契約者を随時募集しているといったような状況を考慮すれば、業界全体に仕事がないと考えるような意見は少々現実と解離しているのではないかと思われます。

仕事が少ないことの現実的な原因としてすぐさま思い付くのは、「宣伝不足」や「ネットワーク不足」でしょう。軽貨物業者は全国に数えるほどしかいないという状況ではない以上、タクシーのように何もせずどこかで待っているだけで仕事が入ってくるといった考えはいささか都合がよすぎるようにも思えます。

本当に安定した収入を得たいと考えるのであれば何かしらの能動的な行動戦略が必要だと言うのは、軽貨物のみならずあらゆる事業に共通している事柄でしょう。

事業主であれば適切なスケジュール配分が求められる

また、拘束時間の長さについてですが、これに関しても軽貨物業界全体のネガティブポイントとして考えるよりも、事業者のスケジュール管理やワークスタイルを改めて考えた方が自然でしょう。

仕事を受けすぎれば拘束時間はどうしても長くなってしまいますし、他と比較して報酬の安い案件ばかりを受注していれば、得られる利益もどうしても安くなってしまいます。適切な事業管理には、適度な時間配分ワークバランスが事業者に求められるのです。

事業者であれば維持費は調節することができる

出費が利益を上回るという問題に関しても、事業者自身のワークスタイルの改善によって避けることができます。軽貨物業は本格的な大型車両を購入せずとも100万円しない軽トラックで事業をはじめることができるようになっており、事業者の匙加減で維持費を大幅に減らせるようになっているのです。

また、車種にもよりますが、自宅でプライベートに使用している自家用車を営業用車に転用するといったこともでき、その場合かなりの維持費を節約できます。規模の小さい個人事業主などからスタートする場合、こうした工夫はおのずと求められるでしょう。

悪質な委託業者には細心の注意を

もっとも注意すべきなのは、多額の加盟金を捻出させておきながらまともなサポートを行ってくれないような企業です。業者委託契約というのは企業と事業者が対等な立場で交わすものであり、事業者は仕事の受注などさまざまなサポートを受けとるべき立場だと言えます。

にも関わらずそうしたことが行われないというのは、事業者にとって大きな損失につながりかねません。このような悪質なケースで大金を渡してしまわないよう、業者委託契約を検討する場合は慎重な比較検討および選択が求められると言えるでしょう。ネット上の口コミだけではなく、実際の問い合わせや契約内容の見比べ、他の契約者とのコンタクトなど、選ぶために行うべきことはいろいろあります。

 

優良なサポート業者と契約し事業を有利に

以上、軽貨物が稼げないとされている理由について検証を行いました。その理由は一見すると具体性がありますが、いずれもレアケースや事業者自身の努力工夫でフォローできるものであり、「軽貨物で儲けることはできない」という極論の証明としては根拠が薄いと感じられます。

軽貨物事業での成功率を高めるためには安定したコネクションや着実なノウハウの習得が重要であり、経験が不足している個人にはなかなか難しい事柄です。だからこそ、軽貨物での独立開業をサポートしている業者と業務委託契約を結び、成功するためのコネクションやノウハウを提供してもらえると、競争相手と比較して俄然有利な立場へと躍りでることができるのです。

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